診療案内[ 訪問リハビリテーション ]
地域にお住まいの皆さまのご自宅へ。
訪問リハビリテーションをスタート。
当院では、訪問リハビリテーション部門の開設に伴い、
介護保険のほか医療保険でも
訪問リハビリをご利用いただけるようになりました。
訪問リハビリとは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が
利用者さまのご自宅を訪問し、
心身の機能の維持や回復、日常生活の自立を支援するために
リハビリテーションを行うサービスです。
また、介護をされているご家族へのアドバイスやご相談も行います。
訪問リハビリテーション
4つの目標
当院では、以下の4つの目標を掲げて、医師とリハビリスタッフが
定期的な会議を行って連携し、お一人おひとりの心身の状態や
ご自宅の環境に合ったリハビリテーションを行っていきます。
「また来てほしい、相談したい」と思う医療サービスを。
ただリハビリを行うだけではなく、心の通ったコミュニケーションを大切にします。
ご利用者さまの持っている能力を最大限に生かす。
今日より明日と、一日ずつ、一歩ずつ本来持っている力が取り戻せるようプランします。
目標を決め、定期的に評価をしながら最適なリハビリを実施。
地道なリハビリにその時々に取り組みやすい目標を定め、評価することで継続を促します。
介護者の精神的・身体的負担を減らす適切なアドバイス。
利用者さまだけではなく、その介護者さまを笑顔にしていくことも目標です。
お一人おひとりの心身の状態や
ご自宅の環境に合わせて、
最適な訪問リハビリテーションを。
病院やリハビリテーション施設への通院が困難な方や、退院・退所後の生活に不安をお持ちの方とご一緒に、在宅生活を送りながらの自立や社会参加を目指してリハビリテーションを行っていきます。ご自宅ごとの環境の違いや、お一人おひとりのご希望を伺いながら、最適なリハビリを考えていきます。
現在は理学療法士が2名在籍しております。訪問範囲は事業所から3km圏内とさせていただいておりますが、バイクでも移動しているため、訪問エリア外でもお気軽にご相談ください。
訪問リハビリを
ご利用いただける方
- 病院やリハビリテーション
施設への通院が困難な方 - 退院・退所後の日常生活に
不安をお持ちの方
〈対応する保険について〉
- 要介護認定を受けている方は、介護保険が優先となります。
- 65歳未満の方は、医療保険が適用できます。
- 65歳以上で、介護保険の適用を受けていない方は医療保険で対応できます。
訪問リハビリをご利用
いただいている方のケース
Case
1
Case
2
Case
3
Case1:
脳出血(左片麻痺)のある
65歳男性
- 症状・状態
-
- 脳出血後、左半身の麻痺の症状が強く残っており、左肩の痛みも出ている。
- 肩の痛みは、左手のリハビリ練習を自己流で続けていることが原因になっている様子が伺える。
- リハビリの提案と計画
-
- 自己流での過度な頑張りは、かえって筋肉や関節を痛めてしまいます。その結果、より一層動きにくくなることもあるため適切なリハビリ内容の提案が必要です。
- 一定期間、集中的にリハビリを行って、ご本人も生活に対して自信が持てるようにしけるようアドバイスします。少し自信が持てるようになったら、月に数回リハビリを行って継続を促し、正しい運動が続けられているのか確認します。
- リハビリの実施とその後
- まずは自主練習メニューの見直しから始めました。自己流で痛みが出やすい運動が行われていたため、基礎から丁寧に自主練習の指導を行いました。正しい運動を行うことで、痛みも和らいだため、ご本人も積極的にリハビリに取り組むようになりました。自信を取り戻された今は、半年後の京都観光を目標に、毎日家の前の道を往復されています。
Case2:
両側性膝関節症の
82歳女性
- 症状・状態
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- 両膝が変形しており、掃除や洗濯などの家事を行う際に強い痛みを感じる。外出は好きだが、長い距離を歩くと痛みが強くなるため、最近は控えている。
- 経済的な理由で手術はできる限りしたくないと話をしている。
- リハビリの提案と計画
-
- 家事のすべてをこなすことが難しい時には、生活の中でご本人が「これだけは自分でやりたい。」と思うことを聞き出します。優先順位が高いものは、ご本人が行えるように道具や環境を見直し、優先順位が低いものについてはご家族やヘルパーに依頼するようにします。
- これ以上の変形を予防し、膝の負担を軽くするために、リラクゼーション、筋力強化に加え、福祉用具も見直します。
- リハビリの実施とその後
- 「食事は自分で作りたい。」という希望から、調理と近所への買い物は本人が行い、掃除、洗濯はご家族とヘルパーが行うことになりました。筋力訓練などの基本的練習やマッサージに加えて、座って調理ができるように家電や家具の配置を変え、また、外出用にシルバーカーの使い方を練習しました。「シルバーカーだと楽に移動ができる。」と散歩によく出かけ、自主練習に積極的に取り組まれています。
Case3:
パーキンソン病の
63歳女性
- 症状・状態
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- パーキンソン病と診断され、服薬調整中。足が踏み出しくい、すぐに立ち止まれないという症状がみられ、背中も丸くなってきている。
- ご本人は今後の症状の進行により家庭内の生活に支障が出ることをとても不安に感じている。
- リハビリの提案と計画
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- 症状の評価を行い、できるだけ体力を落とさないようにストレッチや筋力訓練を行います。
- 腰痛なども出やすいため、楽に姿勢保持できるように家庭で使う椅子の高さ、クッションを見直します。抑うつ傾向も症状の一つであるため、精神的なサポートも心がけます。
- 薬の種類、量や飲むタイミングが重要なので、服薬の変更があったときには症状や生活の変化に気を配り、必要に応じて変化を主治医に報告します。
- リハビリの実施とその後
- 筋力強化とストレッチを中心にリハビリを計画しました。ご本人は自主練習も積極的に取り組まれ、姿勢が崩れるのを防ぐ対策として骨盤をサポートするクッションを使用しています。内服の管理も併せて行い、リハビリを継続することで転ぶことが減ってきました。体調に合わせてプログラムを調整しながら毎日のリハビリを続けられています。