2022年07月19日 からだの情報

心不全の定義からわかることをお伝えします

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心不全って何ですか?と聞かれることがあります。
皆さんの心不全のイメージは『とても悪い心臓病、でも、よく分からない。』こんな感じではないでしょうか?ここではまず、心不全の定義からわかることについて解説したいと思います。

心不全の定義(一般の方向け)
心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。

心不全の定義(玄人向け)
なんらかの心臓機能障害,すなわち,心臓に器質的および/あるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果,呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し,それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群
これら二つの定義は日本循環器学会ガイドラインからの抜粋ですが、欧米のガイドラインの定義もほぼ同様です。

心不全の定義から分かるポイントを整理すると以下のようになります。
✓息切れ、むくみ、倦怠感などの症状があること
✓その症状の原因が心臓の機能障害に起因すること
✓そして徐々に状態が悪化すること
✓寿命を縮める可能性があること

息切れ、むくみ、倦怠感などがある場合、心不全ではないか?と考える必要があります。
心不全に至るには様々な原因があり、その原因を調べていく必要があります。
私のような専門医が行うべきことをまとめると以下になります。

✓息切れ、むくみ、倦怠感などの症状があること
・本当に心臓が原因なのかを調べる
・胸部レントゲン、心電図、超音波、NTpro-BNPなどの血液検査を行う

✓その症状の原因が心臓の機能障害に起因すること
・心臓病の原因を調べる。狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患(虚血性心疾患)、大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症などの弁膜症、心臓の筋肉自体に異常がある心筋症(肥大型心筋症、拡張型心筋症など)などなど・・・の原因検索を各種検査を用いて行います

✓そして徐々に状態が悪化すること
・原因に応じて、適切な治療を選択する。冠動脈疾患であればカテーテル治療やバイパス術、弁膜症であれば手術療法、心筋症であれば適切な薬物療法
・特殊なデバイス治療、移植、左室補助装置などを考慮することもあります
・いずれの場合も薬物療法を駆使し、病状を安定化させ、悪化を防ぐことを目標にします
・また、ご本人の病状に合った生活指導はとても大切です

✓寿命を縮める可能性があること
・徐々に病状は悪化していきます。
・個人差はありますが、主に急激な病状悪化(入院)を機に状態が悪くなっていきます
・心不全終末期は緩和ケアを行っていきます

以上、心不全の定義から分かることをお伝えしました。
原因も様々で、個人差も非常に大きいのが心不全の特徴です。
ですので、心不全は適切な診断と治療がとても重要です。

次回以降も心不全について解説していきたいと思います。

参考文献
2021年 JCS/JHFS ガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療
2022 AHA/ACC/HFSA Guideline for the Management of Heart Failure
2021 ESC Guidelines for the diagnosis and treatment of acute and chronic heart failure

中目黒診療所 内科・循環器内科
院長 西原崇創

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