2024年02月06日 からだの情報

健康のためのウオーキングに結論

以前、からだの情報で1日1万歩の意義についてアップしました。
ですが、1日1万歩は実際にやってみるとかなり大変です。通勤程度ですと、せいぜい数千歩くらい、駅でエスカレーターを使わないようにしても多少プラスアルファになるかどうかだと思います。もちろんわずかな運動でも健康に寄与しますから、少しでも歩くということはとても大切です。

つい最近、心臓領域で有名な医学雑誌で興味深い論文が発表されました。様々な過去の論文をまとめて評価するメタ解析という手法を用いて、1日の歩数と様々な病気による死亡率との関係などが調べられました。それによると約2600歩/日程度から全死亡率が減少し始め、8800歩/日程度まで死亡率の改善が顕著に認められました。それ以上の歩数でも死亡率の低下は示されましたが、8800歩/日までに劇的な効果があり、それ以上はそれほど強いインパクトを与えるような影響はありませんでした。

以前から言われている1日1万歩は目安としてはとても良いように思いますが、もし、『1万歩も歩けない!』と思っている方がいたら、1万歩を目標に少しでも多く歩くことが、確実にからだのためになっていると思って、あきらめずに頑張ってくださいね!

参考文献&URL
J Am Coll Cardiol 2023; 82: 1483–1494.

1日10000歩、本当に意味があるのでしょうか?

 

 

中目黒診療所 内科・循環器内科
院長 西原崇創

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