せっかくなので、ちょっと早めに歩きましょう
運動療法の中でウオーキングは“基本のキ”ですが、歩数やどの程度の時間歩いたかなど、過去さまざまな検討があり、皆さんもある程度は聞いたことがあると思います。
では、ウオーキングの速さについてはどうでしょうか?
実は、私もこれまでしっかりと検討された研究について知っているものがなかったので、歩く速さについては積極的に指導できていませんでした。
今回ご紹介する論文はそのウオーキングの速さについてです。
最近発表された論文でメタ解析という手法を用いて、過去10本の論文を統合解析し、糖尿病発症予防効果とウオーキング時の速さについて検討しています。
普通、私たちの歩く速さは時速3キロ程度で、もちろん普通に歩いてもある程度の予防効果はありますが、この研究結果から歩く速さが速いほど予防効果が高まるということがわかりました。
この結果、妙に納得できますよね。
一日の歩数や時間は忙しい方には目標設定としてなかなか難しいこともありましたが、ウオーキング時の速さを意識するだけで効果が期待できるなら、今日から短い時間でも頑張って歩いてみるというのはいかがでしょうか?
参考文献
Br J Sports Med. 2024 Mar 13;58(6):334-342.
引用URL
https://nakameguro-cl.com/news/kennkounotamenowalking/
中目黒診療所 内科・循環器内科
院長 西原崇創