2024年01月12日 からだの情報

塩分制限はやはり重要!

今年初めてのからだの情報は塩分制限と高血圧についてです。高血圧の原因の一つに塩分の過剰摂取がよく言われます。皆さんご存じのとおり、日本人の塩分摂取量は諸外国に比べ比較的多いと言われています。

塩分摂取がどの程度血圧上昇に影響するのかは以前から研究されていて、食塩を1日1グラム摂取するごとに収縮期血圧は年間で0.05812mmHg程度上昇するとされています。

では、例えば20歳の時点で15グラム/日の塩分摂取をしていたAさんと8グラム/日の塩分摂取をしていたBさんとでは、40年間でどのくらいの血圧差になるでしょうか?
Aさん:15グラム×0.05812mmHg×40年=34.872mmHg
Bさん:8グラム×0.05812mmHg×40年=18.598mmHg
になりますので、その差は約16.274mmHgということになります。20歳の時点で血圧が120mmHg程度だとすると、40年後にはAさんは約154mmHg、Bさんは約138mmHgくらいになると推測されます。あくまでも塩分摂取からのみの推測ですが、なんとなく納得できる数字です。

このように塩分摂取と血圧上昇の関係は証明されていますが、実は世界の中で食事由来の塩分摂取がゼロ!という人たちがいます。南米のヤノマモ族は食事から塩分摂取を全く摂らないため一生血圧が上昇しないとされています。このように塩分摂取と血圧上昇は密接に関係しているのです。

参考文献
BMJ 1988; 297: 319-28.

 

 

中目黒診療所 内科・循環器内科
院長 西原崇創

注意事項

発熱、風邪症状、下痢、咳などのご症状が
ある方は、WEBからのご予約はできません。
必ずお電話でご連絡ください。

※ご来院時はマスクを着用ください。
※当院の診療は一般成人の方が対象です。

上記注意事項をお読みいただきましたら、
[WEB診療予約]へお進みください。

WEB診療予約

閉じる